(出所:Street Insights)
失職者数(一時的な解雇ではなく再編やM&Aなど会社都合での解雇者、派遣など契約が終了した労働者)は、前月比21.3万人減の238.9万人と3カ月ぶりに減少した結果、2021年10月以来の高水準から減少した。失職者数の割合は前月の36.6%→34.7%へ低下しつつ、失業者のシェアで1位を維持した。失職者のうち、完全解雇者が労働人口に占める割合は1.01%と、2021年11月以来の高水準だった前月の1.11%から低下した。一方で、レイオフ(一時解雇)は年末商戦の終了もあって、86.2万人と3カ月ぶりに増加した。結果、失業者に占めるレイオフの割合は前月の11.1%→12.5%へ低下した。再参入者と新規参入者は、それぞれ前月の30.6%→29.5%、前月の9.7%→9.5%へ低下したた。
チャート:失業者の割合は失職者が引き続きトップだが、自発的離職者数がレイオフを2カ月連続で上回る
(出所:Street Insights)
チャート:失職者は2021年10月以来の高水準だった前月から減少
(出所:Street Insights)
チャート:労働人口に占める完全解雇者の割合は2021年11月以来の高水準から低下
(出所:Street Insights)
チャート:レイオフは前月比で3カ月ぶりに増加
(出所:Street Insights)
サーム・ルール(失業率の直近3ヵ月移動平均と過去1年間での最低水準の差が0.5pt以上なら、1年以内に景気後退入りするとの説)を確認すると、12月は失業率が前月の4.2%→4.1%へ低下したが、0.40ポイントで変わらず。3カ月連続で景気後退のサイン点灯の節目となる0.5ポイントを割り込んだ。なお、2024年7月FOMC後の会見で、パウエルFRB議長は作家マーク・トウェイン氏も名言を引用し「歴史は繰り返さない、韻を踏む… 統計的な規則性というのは、経済的なルールではない」とサーム・ルールを重視していない姿勢を強調していた。