注2)本文の引用は原則として日本語版からの訳文とするが、適宜に英語原文を添えて、読者の理解に供したい。なお、日本語訳の一部を分かりやすい表現に私が改めたところがある。
注3)「模倣」を「社会結合」の原理としたのはタルドである。なお、高田もまた「模倣の社会結合に対して有する意義は極めて深い」(高田、1949=1971=2003:54)として、「自己への伝達」はもとより「他者への伝播」までを「模倣」の機能とした。この「伝播」機能こそが「結婚からの逃走」についての最終的な社会学的理由であるといえる。
注4)ピケティの「福祉国家」(État providence)と「社会国家」(État social)については、金子(2025)で詳しく検討した。
【参照文献】
Eberstadt,N.,2024, “The Age of Depopulation Surviving a World Gone Gray” Foreign Affairs Report No.12 (=2024 藤原ほか訳 「高齢化と人口減少の時代―人口減少と人類社会」Foreign Affairs Report No.12):6-22. Eberstadt,N.,2024, “The Age of Depopulation Surviving a World Gone Gray” Foreign Affairs Report No.12 Published on October 10, 2024. Fromm,1941=1950, Escape from Freedom, Rinehalt & Company,Inc.(=1965 日高六郎訳『自由からの逃走』東京創元社). 金子勇,2006,『少子化する高齢社会』日本放送出版協会. 金子勇,2023,『社会資本主義』ミネルヴァ書房. 金子勇,2024,「『世代と人口』からの時代認識」金子勇編『世代と人口』ミネルヴァ書房:1-71. 金子勇,2025,「社会資本主義の国家像-先行研究からの教訓」『西日本社会学会年報』No.23:1-13(近刊予定). Piketty,T,2013, Le capital au XX1e siècle, Édition du Seuil.(=2014 山形浩生ほか訳 『21世紀の資本』みすず書房). 高田保馬,1949=1971=2003,『高田保馬社会学セレクション3 社会学概論』ミネルヴァ書房.