今季を振り返ると、ゴール直前にフリーの坂本のもとにボールが転がるシーンが多く、“ゴール前の嗅覚”に優れていると言えるだろう。その姿は元日本代表のFW大黒将志氏を彷彿とさせる。来季も同程度以上の成績を残すことができれば、海外クラブからのオファーも殺到するであろう。
DF関根大輝(柏レイソル)
4人目は、主戦場とするサイドバックや高校までプレーしていたセンターバック、どちらのポジションも高いレベルでプレーできる現役大学生JリーガーのDF関根大輝。187センチの上背を生かした空中戦の強さや高校サッカーの名門静岡学園で培った足元の巧さが特徴だ。
今年4月のAFC(アジアサッカー連盟)U-23アジアカップやパリオリンピックのU-23代表メンバーに選出されており、いずれも過密な日程で大会が進行するなか、関根は豊富な運動量に加え当たり負けしないフィジカルの強さ、足元の技術力の高さを世界に見せつけた。そして10月には、JリーグやU-23日本代表での活躍が森保一監督の目に留まり、負傷選手の代替えでA代表初選出。11月にも追加召集されている。出場こそ叶わなかったが、A代表デビューする日はそう遠くないだろう。
今シーズンの柏では、積極的な攻撃参加や随所にチャンスを窺うシーンも多かったが、出場した公式戦32試合(リーグ31、天皇杯1)では得点・アシスト共にゼロ。守備面では前線に駆け上がるタイミングを誤り、相手選手と入れ替わってピンチを招くなど課題も多い。守備や得点、アシストと数字に残る活躍が出来れば更にワンランク上の選手になるだろう。
FW福田翔生(湘南ベルマーレ)
5人目には湘南ベルマーレからプロ4年目のFW福田翔生を挙げる。J3のFC今治やY.S.C.C.横浜を経て2023シーズンに湘南へと個人昇格を果たしている。相手の裏を取ることが出来るスピードに加え、当たり負けしないフィジカルの強さを兼ね備えている。相手を背負い無理にでも前を向くことが出来るなど、チームとしては心強いだろう。