2人目は名門・鹿島アントラーズで大卒の新人選手として31年ぶりに開幕スタメンを勝ち取ったDF濃野公人を挙げたい。学生時代からフォワードやトップ下など前線の攻撃的なポジションを主戦場としていたが、大学3年次に右サイドバックへとコンバート。元フォワードの経験を活かした絶妙なポジショニングやオーバーラップにはサッカーIQの高さが窺える。
サイドバック歴が2年とは思えないほどの活躍で、今後更に経験を積めば、元日本代表で長年活躍したDF内田篤人氏のように世界を代表する右サイドバックへと成長するポテンシャルを持っている。
2024シーズンはJ1第32節の湘南ベルマーレ戦で右膝外側半月板損傷の怪我を負ってしまい、以降6試合を欠場したものの公式戦36試合に出場し9ゴールを挙げてJ1ベストイレブンに輝くなどルーキーイヤーにしてはこれ以上ない好成績を残している。まずは怪我の完治が優先だが、来季の更なる活躍も期待したい。
FW坂本一彩(ガンバ大阪)
3人目は、2022年の高校卒業と同時に当時在籍していたガンバ大阪ユースからトップチームに昇格したFW坂本一彩。チュニジア代表FWイッサム・ジェバリや元日本代表のFW宇佐美貴史ら前線にタレントを揃えるG大阪でプロ1年目から公式戦15試合1得点と活躍。2年目の2023シーズンはJ2ファジアーノ岡山へと期限付き移籍し、公式戦26試合出場4得点1アシストと着実にステップアップを遂げた。
3年目となる今季は再びG大阪へ復帰し開幕戦でスタメンに抜擢されると、ボールを受けてから素早いターンで攻撃のビルドアップに貢献するなど前線からのプレスで攻撃の起点となるシーンが目立つように。公式戦43試合出場11ゴール(リーグ戦10、天皇杯1)1アシスト(リーグ戦)と飛躍したシーズンとなった。