――将来的にはまたジャニーズで作りますか?

インマン氏:それは、分からないですね。継続している事件です。モビーン(アザー氏)も私も常にこの事件は終わったとは思っていないです。

「アトミックピープル」

――1945年8月、広島と長崎に投下された原爆を被爆した方々の証言を集めた「アトミックピープル」がBBCで7月に放送されましたね。BBCのウェブサイトでは、その一部の短い動画が英国外からでも視聴できるようになっていますね。取材は今年だったのでしょうか?

インマン氏:取材は去年で、2回日本に行ったんですけれども、ゴールデンウィーク前と7月ですね。

7月は私は行けなかったんですけれども、共同監督のベン(ベネディクト・サンダーストン氏)がカメラマンと行って、向こうで日本のスタッフと一緒に撮影したのです。

アトミックピープル公式サイトより

――もし「戦後80年」ということで放送するのだったら、それは来年2025年ですよね。その前に制作・放送した理由は何でしょうか?

インマン氏:80周年を迎えるという事実と、被爆者の方が年々亡くなっていくのでできるだけ早く、この方たちのストーリーを記録しないといけないということがありました。また、最近の国際的な関係を見ていると、ロシアとウクライナの核戦争の脅威があったり、ガザとイスラエルの戦争も、子供が一番犠牲にされています。見ていると、すごく原爆のシーンがよみがえってきます。

もう一つは、日本では毎年8月6日と9日は原爆が落ちた日ということで小学校のころからみんな教えられるし、終戦のこともみんな(学校でも)学んでいます。

私も小学校4年生から中学3年生まで東京の普通の学校に行っていたので、広島、長崎、被爆者のことも聞いて育ちました。どちらかと言えば第2次大戦は日本の視点から学びました、イギリスの視点からではなくて。

でも、イギリスだと、一切知られていません。「え?原爆っていつ落ちたっけ?」みたいな。