「自衛官」=「恥ずかしい職業だな」って言う教師とか、さすがに今いないでしょう?

戦争責任関連にしても、帝国主義時代にまずは先に「欧米列強の圧倒的な暴虐」があった中での日本という特殊な立ち位置が果たした役割をトータルに見ないとフェアじゃないというぐらいの反省は、今のように多極化した時代なら結構普通に見られるけど、とにかく当時は「お前たちは戦犯の子孫だ土下座しろ」みたいな風潮が強くあったしね。

もちろん、「そういう左翼の末裔SNSにいっぱいいるよ」って思うかもしれないけど、当時は朝日新聞とか民放テレビとかの「主流メディアが全力でそういう方向だった」という感じで、今とは状況が全然違うんですよね。

要するに、「安倍というヒーロー」が盛り上がるだけの「魅力的な悪役」がいたってことなんですよね。

俺達の胸先三寸で政権なんか吹き飛ばしてやるって言ってるような大新聞とか民放テレビのお偉いさんとか、いかにも「悪役として十分」って感じじゃないですか。

「朝日新聞叩き」が物凄い人気コンテンツだった…とか言うのも、今となってみれば「そんなパワーある存在だったの?」って逆に首をかしげちゃう部分があるけど、少なくとも「当時の実感」としてはそれぐらいのパワーは実際にあったと見られていたわけですね。

3. 戦前生まれのガチの保守思想家みたいなのももういない

そういう「悪役としての教条的左翼主流派」が盤石にある状態に対して、カウンターをしかけていこうとする右翼グループにも、単に過激なこと言って喝采を浴びるみたいな感じじゃない『古風な保守知識人』みたいな人が当時はまだ結構いたんですよね。

安倍氏を若い頃から知っていて、不遇の時期も変わらず「じいや・ばあや」として支えてきた渡部昇一氏とか金美齢氏とか、そういう戦前生まれのインテリ右翼論客の存在も大きい。

あと有名な論客さんとしては西尾幹二氏という、ほんのここ一ヶ月前の11月1日に亡くなった方がいますが、彼とか西部邁氏とか、「まあ自分は左翼だけど一応読んどくか」みたいな一目置かれ方をしている古参インテリ論客が一応の基調を作っていて…みたいなのが今は百田尚樹さんとかになってるからねw