そして、マクロ的に収益モデルを考えるなら、CRE Analystがお勧めです。

また、金融市場の分析について社会的に広い視野と同じくらい重要なのが、歴史的に長い射程を確立することです。この点では、個別の論点ではかなり異論がありますがPeruvian Bullさんが非常に長い射程でものを見ていると思います。

たとえば上のグラフです。日銀による円買い介入については「政府や中央銀行による為替介入は必ず失敗する。だから日銀の円買いで円を高くすることはできない」というのが定説になっています。

ところが上のグラフでおわかりいただけるように、日銀にはほんとうに強かった円を執拗な円売り介入で弱くしてしまったという実績があるのです。強い円を弱くできるなら、弱い円も強くできます。こういった歴史的視点は忘れたくないものです。

そして次の2段組グラフも同じように長期にわたる変化を捉えています。

ここは下段からご覧ください。1990年代末のアメリカでは生産力年齢の人たちの67%、3分の2強が実際に働いているか、職を探している、つまり労働力に参加している状態でした。ところが、ハイテクバブルが縮小に転じてから、労働力参加率が急落したのです。

上段に目を転じると、ちょうどこのころから薬物過剰摂取死が急速に増えてきたことがわかります。どちらが先でどちらが追随したのかはわかりませんが、この2つの数値系列に深い相関性があることはほぼ確実です。

そして、そこから先は考える素材を提供された読者が自分なりに納得のいく答えを探し出すべき問題です。

私は基本的にしっかりしたデータの裏付けのないことは文章にしない主義ですが、たった1枚の印象的な絵が、百万言を費やし多くのグラフを描くより印象に残ることを否定する気はありません。

Jim Willie (P) #jimwilliestyleという長いハンドルネームのアカウントが、まさにそれです。