プロ入り後の総得点が「10」だったFW浮田健誠が13ゴールを記録し、27歳にしてブレークを果たしたものの、上位カテゴリーのクラブから誘いを受、“個人昇格”する可能性もある。もしそうなれば、チームは一から作り直しだ。来2025シーズン、その中心に高木監督がいる可能性は低いだろう。
松本山雅:霜田正浩監督
評価:★★★★★☆/続投可能性:90%
わずか2シーズンだったが、J1を経験した松本山雅(2015、2019)。2019シーズン17位でJ2に降格すると、坂道を転げ落ちるように2021シーズンにはJ2最下位となりJ3に降格。以降、2022シーズン4位、2023シーズン9位の成績に終わり、8年に渡り監督を務めた反町康治監督(現清水エスパルスGM)が勇退すると、その後、布啓一郎監督(2020)、柴田峡監督(2020-21)、名波浩監督(2021-22)と指揮官交代が続いた。
昨2023シーズンに就任した日本サッカー協会(JFA)元技術委員長の霜田正浩監督も、同シーズン9位という結果に終わり、また更迭かと思われたがフロントは続投を決断。この選択が奏功し、今2024シーズン4位でプレーオフ進出を果たした。
霜田監督は27歳にして指導者に転向し、主に育成年代の指導には定評があったが、2009年原博実氏からの熱烈な誘いによってJFA入り。技術委員として、日本代表監督にアルベルト・ザッケローニ氏招聘を実現させた立役者となり、ザッケローニ監督の下では対戦相手のスカウティングに従事。2013年にはU-20日本代表監督も務め、2014ブラジルW杯を最後に退任したザッケローニ監督の後任としてハビエル・アギーレ氏招聘も成功させた。
しかし2016年にJFA会長に田嶋幸三氏が就任すると、技術委員長から「ナショナルチームダイレクター」なる降格人事を突きつけられた霜田監督。JFAを後にすると、レノファ山口(2018-20)、ベトナムのサイゴンFC(2021)、大宮アルディージャ(2021/22)の監督として現場復帰。いずれも求められる結果は出せなかったが、捲土重来を期して臨んだ松本でプレーオフ進出を果たし、汚名を返上した。