J3随一の人気を誇り、平均でも6,000人強、長野パルセイロとの「信州ダービー」となればホームスタジアムのサンプロアルウィンに1万4,000人以上の観衆を集める松本。外国人がスペイン人GKのビクトルのみという準国産チームでありながら、13ゴールを記録したFW浅川隼人、MF村越凱光を中心に、中盤にはMF山本康裕、最後尾にはDF高橋祥平といったベテランを配し、連敗が1度しかないバランスの取れたチームを作り上げ、霜田監督自らの手腕を証明してみせた。


FC岐阜 写真:Getty Images

FC岐阜:天野賢一監督

評価:★★★☆☆/続投可能性:90%

11月16日のホーム最終戦(岐阜メモリアルセンター長良川競技場)と、第37節大宮アルディージャ戦(2-2)で、ゴール裏とバックスタンドも覆うビッグフラッグでチームを鼓舞したことで話題を呼んだFC岐阜。惜しくもドローに終わり、他会場の結果によりプレーオフ進出の望みが断たれたが、最後までサポーターを楽しませた2024シーズンだった。

天野賢一監督は、古河一高(古河第一高校)時代全国高校サッカーに出場し、筑波大に進学。しかしプロへの道を選ばずに院進し、学生コーチとして指導者の第一歩を歩み出す。2000年にFC東京入りして育成年代の指導を担当し、2004年に新設されたFC東京U-15むさしの初代監督に就任した。

2008年に浦和レッズに移籍し、ユースのコーチに就任。2011年にはトップチームのコーチを務めた。その後、流通経済大学でコーチを務めた後、2019年にギラヴァンツ北九州のヘッドコーチに就任。小林伸二監督兼スポーツダイレクターの右腕としてチームをJ2に導く一助となり、2021年にはS級ライセンスを取得。2022年にはJ3に降格したチームの監督に昇格したが13位に終わり、北九州を去っている。