平均年齢25歳と若いチームであることで、昇格争いのプレッシャーにも敗れてしまった印象だが、別の視点から見れば、まだまだ伸びしろを感じさせるチームでもある。そして何よりも、指揮官はサッカーに興味のない人でも知っている“ゴン中山”だ。その事実だけで大きな宣伝効果もあり、沼津にJクラブがあることを知ってもらえることに繋がっている。
【4-1-2-3】のフォーメーションで攻撃的スタイルを標榜し、中山監督の後輩でもある筑波大卒のルーキーFW和田育がチーム得点王(11得点)となるまでに成長したことで、来2025シーズン以降も期待が持てる陣容となっている。
長野パルセイロ:高木理己監督
評価:★★☆☆☆/続投可能性:50%
1990年「長野エルザ」の名で発足し、2007年に「AC長野パルセイロ」と改称。2011年にJFLに参戦し、2014シーズンからJ3に参戦している同クラブ。いきなり2位の好成績を挙げその後も1桁順位が続いたが、昨2023シーズン14位、今2024シーズンはついに18位と、ギリギリで残留を決めた。
昨シーズン途中から就任した高木理己監督は、市立船橋高校から帝京大に進むと、大学卒業と同時に選手としてのキャリアに終止符を打ち、指導者の道を進んだ“プロ監督”だ。京都サンガ(2011-13)、ガイナーレ鳥取(2014-15)、湘南ベルマーレ(2016)でコーチ経験を積み、2021シーズンに鳥取、2023シーズンにはFC今治の監督を歴任。今治の監督解任後すぐに、長野からのオファーを受け、3クラブ目の監督に就任した。
今シーズンは、序盤戦から中盤戦にかけては上位も伺う位置にいたチームだったが夏場に急失速。第37節のギラヴァンツ北九州戦の1-1ドローでJ3残留を決めたものの、14試合勝ちなしでのフィニッシュでは、その能力に「?」が付けられてもおかしくないだろう。