望月氏と平野氏の“悪友”ともいえる関係が今でも残り、平野氏がオーナー企業の意向を受け戸田監督追放を画策したというのが“定説”となっているが、こんな経緯があったことで、後任選びが難航したことは想像に難くない。恐らく何人かの候補に断られた上で、Y.S.C.C.横浜(2019-21)でも長野パルセイロ(2022-23)でも結果を出せなかったシュタルフ悠紀リヒャルト監督に落ち着いた。
火中の栗を拾った形のシュタルフ監督は、外国人選手もいない中、経験不足のチームを率い中位をキープ。まずはミッションをこなしてみせたが、DeNAがバックについていながら、このチームでJ2昇格が狙えるかと問われれば疑問だ。相模原が飛躍するためには、監督や選手どうこうではなく、まずはフロント改革から着手しなければならないだろう。
アスルクラロ沼津:中山雅史監督
評価:★★★☆☆/続投可能性:90%
現役最後に所属したアスルクラロ沼津で2年目の指揮を執る、日本サッカー界のレジェンド中山雅史監督。沼津は開幕10戦で6勝2敗2引き分けの滑り出しで、一時は2位をひた走っていたものの、終盤戦の大ブレーキでプレーオフ進出を逃した。
しかし、就任1年目13位だったチームを、終盤戦まで昇格争いを展開(最終順位は10位)するまでに引き上げた中山監督と、ジュビロ磐田時代の後輩でもある鈴木秀人ヘッドコーチによるチーム改革が順調に進んでいることを証明する2024シーズンでもあった。
清水エスパルス、磐田、藤枝MYFCに続く「静岡第4のJクラブ」として2014シーズンにJFL入りし、2017シーズンにJ3に昇格。いきなり3位の好成績を残したものの、その後は低迷期に入り2桁順位が続いていた。
今季プレーオフ進出は確実かと思われていたが、第25節FC今治戦から第28節FC大阪戦での4連敗で勢いが削がれると徐々に順位を落としていき、第37節福島ユナイテッドとの大一番で逆転負け。7位以下が確定してしまう。