JFL降格ならもちろん、J3に残留したとしても、FC琉球時代(2022-23)にも結果を残せなかった倉貫一毅監督を続投させるメリットは見当たらない。先立つもののないクラブであるため、残留に成功すれば続投という線もあり得るが、降格となれば今季限りでの退任が濃厚だろう。

シュタルフ悠紀リヒャルト監督 写真:Getty Images

SC相模原:シュタルフ悠紀リヒャルト監督

評価:★★☆☆☆/続投可能性:30%

元日本代表MF望月重良氏が中心となり、2008年2月創設されたSC相模原。神奈川県リーグ、関東リーグをそれぞれ2年で駆け抜け、2013シーズンにはJFL参入。これも1年で突破し、2014シーズンにはJ3にまで到達した。

2020シーズン三浦文丈監督の下で2位につけ2021シーズンをJ2で戦うことになり、時を同じくしてDeNAが株式19%を取得しトップスポンサーに。チームは1年でJ3に降格してしまったが、経営面では安定を手にした。しかしそれが成績に反映されていないのが現実だ。2021シーズン途中に三浦監督を更迭し、高木琢也監督を招聘。翌2022シーズンも高木監督を解任し、薩川了洋監督を途中就任させた。

そして2023シーズン、「3年計画」と銘打ち人気解説者だった元日本代表MF戸田和幸氏を監督に抜擢。しかし18位という成績に終わり、翌2024シーズン途中17試合を消化し6勝4敗7引き分けの9位というタイミングで突然解雇する。スポーツダイレクター(SD)平野孝氏は「総合的な判断」としたが、この不可解な人事には様々な憶測が流れた。

平野氏と言えば、クラブ創設者の望月氏と清水商業高校の先輩後輩にあたる。この2人と現U-23日本代表監督の大岩剛氏は、名古屋グランパス所属時に、怠慢な練習態度や若手選手へのイジメなど、規律を乱したとして揃って解雇されるという“事件”を引き起こしている。大岩氏はジュビロ磐田に、望月氏と平野氏は京都サンガへの移籍を余儀なくされた。