原岡:加藤さんと自主避難者の問題をやってたとき、活動家や文化人にお金がぐるぐる回ってたのを私も見ました。これでいい立場になった人がいっぱいいました。甲状腺がん検査もこれです。私は一円ももらってませんよ。あの頃は避難生活中だったし、かなり活動費が厳しかったのに、出ていくばかりだったじゃないですか。自主避難者なんてもっとひどくて、共産党の赤旗を買わされているのにただ働きで配達やってと、搾取そのものでした。この対談が先払いでXXのパンの差し入れだけでやっているのが、天国に思えるくらいひどい状態。

加藤:なぜツイッターで反原発のデマ屋を叩かなかったのかと言われたことがあったけど、原岡さんも私も主戦場は別の場所だったし、かなり出費があって、そのなかには医療費も含まれていたんだよね。メンタルだけでなく体も痛めつけられて、救急搬送で手術したときは、もういろんなものが終わったと感じた。お金の話ばかりしていると聞いている人もうんざりするだろうけど、福島を利用して朝日新聞はプロメテウスの罠を連載して新聞を売っただけでなくて、本にして売りました。単行本は学研から出ました。朝日の関係者は閑職に追いやられたけど、名前を売って未だに反原発で仕事をしている。みんなが知っているのは、これとか山本太郎の集金術。そのほかにも、規模の大小はあってもあちこちでお金が動いた。

原岡:こっちはバカに自宅を特定されて襲われたり、手弁当なんて金額で済まなかったり、誰も頼んでない勝手にやったんだろうと言われるんだけどボロボロになりました。メンタルの話が出たけど、私なんか当時のつらさがフラッシュバックして何も手につかなくなることがあります。福島の人たちは、県民だというだけで巻き込まれて利用されたのだから、もっと理不尽です。そう思うから、苦労を今まで言わなかったのですが。

加藤:弱音を吐いて体調について話をするとつけこまれたり、信用を回復させるのに説明がややこしくなるのもあるよね。