放っておいても成長する右肩上がりの時代はそれでもいいかもしれない。ただ、残念ながら今はそうではない。片手で巨大な勢力を「独善的だ」「パワハラだ」「民主的でない」と叩き、もう一つの手で、大衆の関心を得るべくバラマキを徹底する。

悪く言えば、今回躍進した政党の多くは、現代的にパンとサーカスを大衆に与えているだけだ。「皆さんの所得が増やしましょうよ」「手取りを増やしましょうよ」と甘くささやき(パン)、ネットをフル活用して面白可笑しく語り掛ける(サーカス)。これだけでは、政治的躍進はしても、日本の復活は心もとない。

そんな中、国会議員でも何でもない、一介の浪人としての私の日常は続く。

今週は日曜の衆院選の投開票日からハードスケジュールで、27日当日は、福岡入りして政治家を目指す20代の青山社中リーダー塾生と30年来の友人でもある地元有力者をつなぎ、28日は昨年からアドバイザーをしている北九州市に行って、霞が関時代からお世話になっている厚労省出身の武内市長と日中も夜もご一緒させて頂き、29日には延岡市に入り、大学サークルの先輩で霞が関の先輩でもある読谷山市長とディナーなどした後、30日には、市長ご臨席の下、市役所職員向けに研修やワークショップをして最終便で宮崎空港から羽田に戻り、今、羽田からアドバイザー先のむかわ町(北海道)に向かう道中でこのエッセイを書いている。

日曜〜土曜まで、6泊毎日違うところに泊まっている。渦中にいないから見えるものもあると書くと強がりに聞こえるだろうか。

明日は札幌で、国会議員の友人や札幌にいる経産省の後輩とご一緒する予定だが、少し大所高所からも、今の日本の政治の在り方について議論して考えをまとめてみたいと思う今日この頃である。

青山社中リーダー塾からも新たに国会議員が誕生し、これで2名となった。リーダーシップ公共政策学校からの衆議院議員は再選を決めた。青山社中出身の議員たちには、熱く色々なアクションを起こしてもらうと同時に、どこか冷めた目で透徹した眼差しで日本の政治を眺めてもらいたい。