2017年には「給与所得控除の最低額(現行65万円)を引き上げます。これは、低所得者だけの減税で、富裕層には恩恵が及びませんから」と、むしろ若干逆のことを書いていました。

26、税制 消費税減税・廃止、富裕層と大企業を優遇する不公平税制をただし、格差を是正します 2021年10月

引き下げられた所得税・住民税の税率を元に戻します ――消費税が創設されたばかりの1990年代の所得税などの最高税率は、所得税50%、住民税15%で、あわせて65%でした。自民党政権のもとで99年に37%と13%に引き下げられ、地方への税源移譲後は所得税40%、住民税10%となりました。その後、所得税は2015年に45%に引き上げられましたが、これは、もともと民主党政権で提案されたもので、自公政権が自ら言い出したものではありません。対象も課税所得4000万円超(5万人程度)に限定され、税収も600億円足らずしか増えませんでした。99年の引下げ前の税率水準に戻せば、1兆円以上の増収が見込めます。

――所得税の人的控除や社会保険料控除などは、所得控除のため、同じ額の控除をした場合でも、適用税率が高い高所得者ほど、減税効果が大きくなります。将来的には、不平等が生じない税額控除に切り替えることも選択肢に入れつつ、当面、諸外国で実施されているような所得制限の導入や上限額の設定を行います。社会保険料控除は、社会保険料の標準報酬の上限引き上げとあわせ、控除額の上限を定めます。

2021年には、高所得者ほど減税効果が大きく不平等は生じるが、当面は上限額を引き上げるべき(「諸外国で実施されている上限額」というのはそういう意味)、という主張をしていました。*3

なんか、選挙の度に若干過去の主張とブレが出て整合性が採れていないような気がしますが…

日本国民の生活を良くしていくのではなく、与党攻撃・自党の議席を増やす目的か

そもそも仮に高所得者ほど減税効果が大きくなるとして、それは直ちに悪いことなんでしょうか?人手不足の世の中で103万円の壁というほぼ誤解があることで稼働を控える者が出現することの経済活動全体への損失との衡量で判断されるべきものでしょう。