気がかりな要素としては得失点差に大きな開きがあること。プレーオフ圏以上を狙うチームのうち、仙台の得失点差は「7」と最も少ない。最終節が終了した時点でプレーオフ圏外の7位と勝ち点で並ぶ可能性がある以上、現時点で2番目に少ないモンテディオ山形とでさえ得失点6差であることは明暗を分ける差になりかねない。この点を踏まえて、有利とみられる残り2つの対戦カードは確実に勝利で終える必要がある。


モンテディオ山形 写真:Getty Images

3年連続プレーオフ進出を目指す

7位:モンテディオ山形

残りの対戦カード:水戸ホーリーホック、ジェフユナイテッド千葉

直近2シーズン、終盤に勝ち点を積み上げてプレーオフ進出を果たしているモンテディオ山形。今季も同様の展開が十分に考えられる状況となっている。2022~2023シーズンと同じく、今シーズンも序盤戦で苦しんだが後半戦に入ってからは夏に加入した新戦力の活躍もあり連勝を重ね現在7連勝中。一気にプレーオフ圏争いに食い込んできた。勝ち点1差でプレーオフ圏内につける千葉、岡山、仙台にとって、直近2シーズンの山形を同カテゴリーで見ているだけに不気味な存在として意識していることだろう。

とはいえ、残り2試合はいずれも簡単な相手ではない。次節対戦する水戸ホーリーホックは、この後半戦で横浜FC、岡山、清水と上位勢を相手に引き分けるなどJ2屈指の曲者と呼べる存在。敗れればその時点でプレーオフ進出を逃す可能性もあることから、プレッシャーに打ち勝てるかがカギとなるだろう。さらに水戸を突破したとしても、最終節では現時点で4位につける千葉との対戦が組まれている。山形にとっては、今季も最後に大きな試練が残っていると言えよう。

ただし、上に居並ぶ3チームのうち特に千葉にとって山形を危険視する要因は、やはり直近2シーズンの山形がプレーオフへと進出した経緯。2022シーズンは徳島ヴォルティス、2023シーズンはヴァンフォーレ甲府といずれもゲーム開始前まではプレーオフ圏内にいるチームを直接破って駒を進めており、同様に今季も最終節までもつれ込めば一層恐怖を感じる相手となるに違いない。そんな舞台を整えるため、あるいは事前にプレーオフ圏内に入っておくためにも山形には次節水戸戦で確実に勝利を挙げることが求められる。