プレーオフ進出を決定づけるために重要な残り2試合は、直近5戦未勝利の藤枝MYFCと前節降格が決まった鹿児島ユナイテッドとの対戦が組まれている。この2つのカードにおける今季の戦績は1勝1分と負けがなく、相手の状況も踏まえるとプレーオフ圏を争うライバルたちと比べ最も有利と言えよう。不安要素としては後半戦に入って以降、藤枝や鹿児島と同じく順位が現時点でボトムハーフとなっているチームとの対戦で最終盤までゴールが奪えない、あるいは無得点で終わったゲームが多いこと。ライバルクラブが連勝で来ている以上、ノーゴールで終えて勝ち点を取りこぼすことは命取りになりかねない。さらに直近は3試合で7ゴールと攻撃が上向いた一方、6失点と自慢の堅守に陰りが見える。対戦カードで優位に立っていることは間違いないが、相手に先手を取られれば足元をすくわれかねない。


ベガルタ仙台 写真:Getty Images

昨季16位からの復活

6位:ベガルタ仙台

残りの対戦カード:ロアッソ熊本、大分トリニータ

昨年はまさかの16位と低迷したベガルタ仙台。今季は開幕から7戦負けなしと好スタートを切り、その後は連敗しても直後に連勝を重ねて後れを取り戻す戦いぶりで現在プレーオフ圏内の6位につけている。シーズン最終盤を迎えるにあたり、残り6試合となった時点ではプレーオフ進出の可能性を残していたレノファ山口やブラウブリッツ秋田、現時点でも優勝争いを演じている横浜FCとの対戦が残っていたことから苦しい展開も予想された。しかし、山口戦と横浜FC戦で勝利を飾りプレーオフ圏死守に成功している。

残りの2試合はロアッソ熊本と大分トリニータとの対戦。いずれも今季は下位に沈み、終盤戦に入ってから降格争いを脱したチームだ。しかし、前半戦ではいずれも引き分けており勝ち点を取りこぼす可能性もあり得る相手だ。とはいえ仙台は直近の2連勝で5ゴール無失点と、内容を見ても攻守ともに好調であり楽観視はできないまでも好材料は多そうだ。岡山も同様だが、最終節で千葉と山形の直接対決があることも含めて有利に立っていると言えよう。