明治安田J2リーグは第36節までが終了。前節、昨年最終節で水戸ホーリーホックと引き分け自動昇格圏をジュビロ磐田に明け渡し、J1昇格プレーオフ決勝では東京ヴェルディに土壇場で同点ゴールを許してJ1復帰を逃した清水エスパルスがラスト2試合を残して昇格を決めた。
しかし、残るもう1つの自動昇格枠も含め今季もJ1昇格プレーオフ進出を懸けた争いはまだまだ決着の見通しがたたない。前節の結果を受けていわきFCが脱落したものの、7位モンテディオ山形までが可能性を残しており、結末がどうなるのか注目を集めている。
ここでは、現在2位につける横浜FCを含め、J1昇格プレーオフを戦う可能性がある6チームそれぞれについて、残り2試合の行方を展望する。
昇格間近で足踏み
2位:横浜FC
残りの対戦カード:栃木SC、レノファ山口
昨2023シーズンはJ1リーグを最下位で終え、唯一のJ2降格を味わった横浜FC。迎えた今季は序盤戦こそややつまずいたものの、第15節のロアッソ熊本戦からは8連勝を含む20戦負けなしと強さを示し、現在自動昇格圏の2位につけている。しかし、ここにきてJ1昇格プレーオフ進出を狙うベガルタ仙台、ファジアーノ岡山に連敗。試合内容を見ても、2試合で7失点と今季安定感を見せてきた守備が崩壊したゲームとなっている。
残り2試合の対戦は栃木SCとレノファ山口。今季はチームが不安定だった序盤戦で対戦し、いずれも勝利を得られていない相手だ。この戦績は、プレーオフに回る3位V・ファーレン長崎との勝ち点差が「5」であることを踏まえると、自動昇格圏の維持に向けて余裕のある状況とは言えない。特に次節対戦する栃木SCは前節清水に昇格を目の前で決められ、自チームはJ3への降格が決定。2試合続けて上位勢の引き立て役になる屈辱は味わいたくないと、決死の姿勢を見せてくるだろう。