なでしこジャパンのボール支配が続いたなかで迎えた前半32分、長谷川のコーナーキックに北川がヘディングで合わせ、先制ゴールをゲット。この2分後にはセンターサークル付近でのフリーキックを素早く始め、敵陣左サイドから攻撃を仕掛けると、同サイドで北川がボールを奪う。その後FW田中美南がペナルティエリア左隅からラストパスを送り、このボールを藤野が相手ゴールへ押し込んだ。
瞬く間に2失点を喫した韓国陣営の集中は途切れ、この隙をなでしこジャパンが突く。迎えた前半37分、長野、長谷川、藤野の3人によるパスワークで韓国のセンターバックとボランチ間を攻略すると、長谷川のラストパスを韓国DFイ・シホがカットしきれず。このこぼれ球を拾った田中美南が相手GKキム・ミンジョンとの1対1を制し、なでしこジャパンに追加点をもたらした。
後半10分にもセンターバック南からサイドバック守屋へのロングパスが繋がり、なでしこジャパンが攻勢を強める。そしてこの直後、守屋の低弾道クロスに途中出場の19歳MF谷川萌々子が反応。ペナルティエリアへ走り込んでのワンタッチシュートで、試合の趨勢を決するゴールを挙げてみせた(得点は後半11分)。
攻撃が停滞する時間帯もあったなかで、粘り強く勝機を見出したなでしこジャパン。池田太前監督の後任が決まらず、日本サッカー協会女子委員長の佐々木則夫氏が監督代行を務める暫定的な体制でありながら、選手たちは最善を尽くした。新体制下での成長に期待したい。