ービルドアップの場面で心がけたことを教えてください。

「相手が[4-4-2](の守備隊形)で、予想していたものとは違ったんですけど、山さん(山下)と(熊谷)紗希さんと私の3人で相手の2トップを越えるイメージを話してから(共有してから)試合に入れました。それができた部分もありましたし、あえて縦パスを出さないで逆サイドから攻めるというのもできました。そこはトライとして良かったと思います」

ービルドアップの手応え(出来)は悪くないという印象でしょうか。

「山さんのロングキックがチームとしての武器で、そこからサイドの選手が(敵陣の)深いところを突けた場面もありました。相手を見ながら(出方を窺いながら)ボールを動かすという部分で良いチャレンジができたと思います」

ー韓国がパスの出し手にプレスをかけず、最終ラインも高めに設定されていたので、なでしこジャパンのロングパスが繋がりやすかった印象があります。この点はいかがでしたか。

「そうですね。短いパスだけでなく、自分から都弥さんというように一列飛ばすパスが有効かなと、試合をしながら感じていました。紗希さんから(北川)ひかるへのパスも繋がっていたので、そこも良かったと思います」

ー南選手から見て、試合序盤の味方サイドバックの立ち位置はいかがでしたか。ビルドアップの面でやりやすかったでしょうか。

「自分からサイドバックへのパスが何回か引っかかってしまったんですけど、サイドバック(の問題)というよりかは自分が中にパスを通したり、ひとつ奥(一列奥)を見たりできればより良かったと思います。途中から自分の立ち位置をより内側にしたり、ボランチを使いながらボールを動かしたりできたので、今後も自分で立ち位置を変えながら、良いパスコース作りや良い配球ができればと思っています」


田中美南(左)北川ひかる(中)守屋都弥(右)写真:Getty Images

意地を見せたなでしこ