当時の日本は国際的に見れば物価水準(購買力平価÷為替レートで表される物価比率)が高かった事になります。

1995年にはアメリカの1.85倍の物価水準に達していて、その後徐々に低下し、2023年には0.67で国際的に見ても安い国になりつつあります。

とはいえ、当時G7の中で日本の1人あたりGDPはアメリカ、ドイツに続いて3番目と比較的高い水準ではあったようです。

1人あたりGDP 名目 購買力平価換算値 1997年 単位:ドル 1位 96,713 アラブ首長国連邦 12位 31,440 アメリカ 18位 26,233 ドイツ 19位 26,016 日本 20位 25,960 イタリア 22位 25,473 カナダ 24位 24,764 フランス 28位 23,489 イギリス

図6 1人あたりGDP 名目 購買力平価換算値 2023年 IMF World Ecomonic Outlook Databaseより

図6が2023年の国際比較です。

やはり中東諸国が上位ですが、ルクセンブルクやアイルランド、シンガポール、台湾なども高い水準のようです。

日本は購買力平価換算値でも大きく順位を落としていてG7最下位となり、韓国やイスラエルを下回ります。

1人あたりGDP 名目 購買力平価換算値 2023年 単位:ドル 1位 141,380 ルクセンブルク 9位 81,632 アメリカ 22位 65,584 ドイツ 26位 59,712 カナダ 28位 58,647 フランス 30位 57,492 イギリス 31位 56,552 韓国 33位 55,144 イタリア 38位 52,215 日本

日本は購買力平価換算値だと38位となり、為替レート換算値の34位を下回ります。

主要先進国は軒並み順位を落としていますが、日本の低下具合が大きいようです。その中でもアメリカは順位を上げているのが印象的です。

6. 1人あたりGDPの特徴

今回はIMFのデータを基に、世界各国の1人あたりGDPについて国際比較してみました。