ここまで読んで、バトル系少年漫画で「あれだけ苦戦した中ボスの後にもっと圧倒的に強いラスボスが出てきた」ような恐ろしさを感じていただければ幸いです。

「集団自決発言の成田悠輔」は「ナチスの再来」とか言って「論破」しているだけでなんとかなる問題じゃない。

はっきり言って、成田氏の言ってることをただ批判しているだけで具体的なことは何も考えていない人たちが言っていることは、いわゆる『竹槍でB‐29に戦いを挑むようなもの』です。全く現実性がない。

本当に、誰かが真剣になんとかする方法を具体的かつ必死に考えないと、どこかで破滅的な制度改悪が行われるのは目に見えているような状況なんですよね。

しかしもちろん、そこでどうしたら具体的な解決策が見つかるのかを必死に考えている人たちも一部にはいます。

例えば、理化学研究所の元研究者で今は株式会社ビジョンケアという医療技術ベンチャー経営をしておられる高橋政代氏は、x(Twitter)で「自賠責保険」と「任意保険」が分離して両立している自動車保険のような制度をうまく組み合わせるべきだという提案をされていました。

あまりに高額で特殊な高度医療を使いたい人は「月数百円の掛け捨て保険」でカバーできるようになれば、公的保険の負担額は減りますし、なんとか「高度医療化と国民の平等の両立」の道が見えてくるかもしれません。

これに限らず、真剣な課題意識を持って医療省人化・低コスト化・集約化・その他の工夫を全力でやって、”コンビニ受診”的なものも少し諦めてもらって、貧困層以外のご老人には3割負担までは認めてもらって…というあらゆる具体的な打ち手を真剣に打っていくことで、なんとかアメリカのように「金持ちと貧乏人で受けられる医療が全然違う」という国に将来にわたってならないようにする道が見えてくる。