ただ、例えば社会保障改革で現役世代の負担減をなんとか実現したい、みたいな方向でちゃんと踏み込んでくれてるのは、維新と国民しかないんで、その一点だけでも期待感は高まってるところはありますね。

で、ここで「玉木さんとか音喜多さんとか」は、

「世代間対立を煽り、老人世代に厳しく、社会保障改悪をゴリ押ししようとする骨の髄まで冷血なネオリベで、自分たち若者もいずれ老人になるってことを忘れているアホ」

…に見えている他の世代の人もいると思うんですが、氷河期世代からすれば「全く違う風景」が見えているってことが、この記事をここまで読むとわかってくれるのではないでしょうか。

氷河期世代からすれば、

・そうやって綺麗事で一切の効率化を許さずに上の世代は社会保障を使いまくり、そのうち自分たち氷河期世代が老人になった時に破滅的な改悪がやってくるに違いない ・むしろ丁寧に効率化を行い、持続可能な制度に刈り込むことで、自分たちが老人になった時にあまりにも破滅的な改悪が起きないようにしてほしい

↑こういう『切実な願い』があるんですよね。

で、国民民主党とか維新の一部が言ってることに対して、ただただ「綺麗事」の観点から「弱者切り捨て」だとか言ってるヤツに対して、「本当にそれが誠実な態度と言えるのか?」っていう強い疑念が、氷河期世代にはあるのだ、ということを、理解していただければと思います。

6. 日本の医療制度には何らか真剣な取り組みが必要なのは明らか

そもそも、日本でこういう議論をしはじめると、「あの輝かしい欧米諸国は邪悪な日本政府よりも圧倒的に素晴らしい政策を行っており、我々は邪悪な自民党に投票し続ける劣等民族だからこんなに低レベルのサービスを受け続けているのだ」という強固な「妄想」が蔓延っているのがかなり歪んでるんですよね。

まずその時点で間違っていて、医療関係者の多くが口を揃えていうように、日本みたいに高レベルな医療を安価に、田舎でも貧困層でも受けられるシステムを整備している国はそうそうありません。