エジプトで体調を崩す
基本、いつも元気な私でしたが、滞在中一度だけ体調を崩したことがありました。原因はわからないのですが、突然、体中に何やら湿疹ができてしまい、かゆくてかゆくてたまらなくなってしまったのです。
日本から持ってきていた虫刺されのかゆみ止めを塗ってみたのですが、いっこうに効果があらわれず、私はホダに頼んで病院に連れて行ってもらいました。「ピラミッドホスピタル」という名前の病院でした。
聴診器を付けた医師「らしき」人が診察をし、私の横には看護師さんの「ような」人がいて、腕をまくるのを手伝ってくれました。
「らしき」「ような」と表現したのは、誰も白衣を着ていないから・・・です。医師はセーター姿で、聴診器がなければどこから見ても普通のおじさんにしか見えません(笑)。看護師さんも私服なのでその辺を歩いている普通のおばさんのようでした。
さて、医師の診断は「アレルギーでしょう。処方箋を書くので、患部にその薬を塗るように」とのことでした。そして病院を出た後、処方箋を持って家の近くの薬局に薬を買いに行きました。
すると薬局の店員がその処方箋を見て「注射を打つようにと書いてある」と言いました。その店員さんは男性です。
私は「え?ここで注射するの?今?」と言うと、ホダが「大丈夫よ」と言ったので私は即されるまま、その店員さんに店の裏側に連れて行かれました。
そこは薬の入った箱がいっぱい積み上げられた薄暗い倉庫のような場所で、店員さんは注射器の準備をしはじめました。それで私が腕をまくりあげると、「ノー、ノー」と言われ、「お尻の方」とゼスチャーで言われたのです。
え・・・なんで?
薬剤師か知らんけど、Gパン姿の普通の兄ちゃんが注射するの?こんなホコリだらけのところで?それに「お尻」って?しかも立ったまま?
とにかく疑問、疑問だらけでしたが、もう意を決して・・・
・・・・ブスッ!!
あれ?そんなに痛くない。その時、腕よりもお尻の方が痛みが少ないということを知りました。
その後、薬も毎日塗り続け、一週間ほどで完治しましたが、この時の体験で、これからは日本でもお尻に注射してもらおうかなと思ったのでした(笑)
雨が降ると
日本では時々雨が降りますが、エジプトではめったに雨は降りません。洗濯物の心配が要らないのです。それでもごくたまにですが、雨が降ることがあります。
日本では雨が降ると、慌てて洗濯物を部屋の中に取り入れますが、エジプトでは雨が降っても誰も取り入れたりはしないようでした。
応急処置として、ビニールを洗濯物の上にかぶせ、上から洗濯ばさみで留めるのです。雨はまたすぐ止むので止んだら、ビニールを外すだけなんです。
私は「なんと合理的なんだ!」と感心しました。
雨は日本ではうっとうしいとか、運が悪いとか、残念な気持ちになったりしますが、エジプトでは雨が降ると子供達が外に出て「マタル(雨)!マタルだ~!」と喜んでわざと濡れながらはしゃぎまわるのです。
はしゃいでいる子供たちの姿を見て私は、日本ではこんなに雨を喜ぶ子っているかなぁ?と考えてしまいました・・・。
でも!良く考えると日本にも「恵みの雨」という言葉があるので、そういう気持ちをもっと大事にしていけばいいなぁと思ったのでした。
<カイロにある親戚の家のベランダの様子。洗濯物と雨除けのビニール>