自分の素質を活かしたリーダーシップの発揮を

「リーダーシップ」というものには、様々なタイプがあります。

しかし、多くの人はリーダーシップとは自分とは無縁の世界の話だと思っている人も実は多いのではないのでしょうか。

それは、リーダーシップとは「人を引っ張る」「カリスマ的な」「すごいリーダー像」をイメージしているからに他ならないからです。

リーダーシップとは、「人が人に対して与える影響力のこと」を指します。

・リーダーシップは上司も部下も関係なく、組織を構成するメンバー全員が持っている力
であり、
・リーダーシップは「ある・なし」ではなく「強い・弱い」
であり、
・リーダーシップが強い人は影響力が強いし、弱い人は影響力が弱い
であり、
・リーダーシップの発揮の仕方は、個人毎の素質により異なるもの

ということを我々は定義しています。

引っ張るだけがリーダーではありません。多くの人は「リーダーだから引っ張らねば」「リーダーだから堂々としていなければ」と思い過ぎているようです。そしてその結果として、自分の本来の個性を消してしまいます。

多くの人は幻想として「すごいリーダー像」と思いがちですが、「リーダーらしい自分」になるのではなく「自分らしいリーダー」を目指した方が、より魅力的な存在となれますし、部下もついてきます。リーダーシップのタイプの詳細については、また改めてそのテーマでじっくり書かせていただきますが、ここでは大きく2種類について説明します。

最も単純な分け方をすれば、リーダーシップには「引っ張るタイプ(先導型・探究型リーダーシップ)」と「後ろから支えるタイプ(調和型・尊重型リーダーシップ)」があります。

後者のリーダーシップを発揮することで、急に良いチームができた!という人を私は本当に沢山の事例で拝見してきました。

「後ろから支えるリーダーシップ」の人達は当初、「リーダーとして自信がありません」と言います。

しかし、「後ろから支えるというリーダーシップを発揮することでチームはこんなに良くなるんだ」という体験を通じて、「リーダー(や管理職)という役割がとても楽しくなりました」というお声はよくいただきます。

面白いことに、そういったタイプの人達は、どこまで経験を積んでも「自信は、やはりありません」とおっしゃることが多いのです。むしろそれくらいの方がきちんと丁寧に部下を「後ろから支え続ける」ことができます。

そこで、私は堂島さんに「後ろから支えるリーダーシップを目指してみませんか?」とお伝えしてみました。

「もしそのようなことができたら、そんなに嬉しいことはありません。皆がそれぞれ自走しながらチームとしての成果を出すのが私の理想のチーム像です。」という堂島さんのお返事を聴き、私はむしろ、堂島さんのリーダーとしての想いを強く感じました。