緩めのドラグでマグロを自由に走らせても駄目。ドラグは道糸を手で強く引き出してようやく出る位の強め設定。それなりのテンションをマグロに掛けながらマグロを走らせ、止まった所で、更にドラグを多少締め、マグロに負荷をかけ弱らせる。このサイズだと100m位でストップ。
巻き上げスタート
マグロが落ち着き、頭がこちらに向いてきた様子を感じとり、マグロリングを投入。リングが降りたら、この時が攻守交代のタイミング。それまでがディフェンスならばここからはこちらが攻めのオフェンスタイム。
電動のパワーレバーを入れて巻き上げに。ただし強引なポンピングはせず、ドラグ、パワーレバーを操作しながら、ラインテンションを一定に保ちつつ、マグロが引き込むときは、自ずと道糸が出て、そうで無いときは引き寄せてくるような感じで、マグロを暴れさせず、じっくり巻き上げて行く。
丁寧に弱らせる
タックルパワーもあり、朝方はサメの気配も無く、比較的すんなりと5mラインまであがる。しかし、いよいよ道糸を手繰りだした中乗りの坂蒔さんが「先生まだ弱ってないよ、泳いでる」と糸を一旦放す。確かに時間も10分位しかたってないので、もう少し弱らせようと、ドラグを緩め30m位糸を出す。
マグロリングは必需品(提供:TSURINEWSライター ロンリー侍ドクター・近藤惣一郎)
すこしテンションをかけ弱らせたのち再チャレンジして引き寄せると、リングはかかっているもののマグロはまだ泳いでいる。それでも空気を吸わせて、最後は大塚君が見事にギャフ掛け成功。あがってきた針かかりをチェックすると、カンヌキではなく、上顎先の正中を貫通していた。
上顎の先端を貫いた針(提供:TSURINEWSライター ロンリー侍ドクター・近藤惣一郎)
この掛かり方が、テンションを掛けても、最後までマグロが弱り難く、元気に泳いでいた理由だった。ただこの部位に針が掛かることは、偶然では無く、あたりを捉えしっかりとアワセを入れた証明でもある。
船中1本目となったキハダ30kg級(提供:TSURINEWSライター ロンリー侍ドクター・近藤惣一郎)