8. イライザ・バトル号:火災で沈んだ蒸気船、炎に包まれた幽霊船

謎多き「幽霊船」事件10選!歴史に刻まれた海のミステリー!忽然と姿を消した乗組員、無傷の船体、手つかずの食事…
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)

 1858年3月1日、イライザ・バトル号という蒸気船が、ミシシッピ州とアラバマ州の州境を流れるトンビッグビー川で火災を起こした。船には綿花が1200梱以上積まれていた。

 その日の夕方、船が川を下っている途中、非常に強い風が吹き始めた。何らかの原因で綿花の一部に火花が引火し、瞬く間に船全体と1200梱の綿花が燃え上がった。炎は船を包み込み、乗客と乗組員はパニックに陥った。

 恐怖に怯えた乗客と乗組員は、次々と船から飛び降りた。混乱の中、33人が火災または溺死によって死亡した。この悲劇はミシシッピ州とアラバマ州の歴史上、最悪の海難事故の一つとなった。

 現在に至るまで、この地域の人々は、イライザ・バトル号が川を下ってくるのを見たことがあると証言している。彼らによると、幽霊船は炎に包まれながら漂っており、耳を澄ませば、33人の魂が助けを求める叫び声が聞こえるという。