乗組員全員が忽然と姿を消し、消息を絶った船「幽霊船」。
無傷の船体、残された航海日誌、手つかずの食事…不可解な状況で発見された幽霊船の謎は、今もなお人々の想像力を掻き立て、様々な憶測を呼んでいる。
今回は、歴史に刻まれた10の幽霊船事件を紹介する。果たして、彼らの身に何が起こったのか? 海賊? 反乱? それとも超常現象?真実は永遠に謎のままであるかもしれない…。
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1. ヤング・ティーザー号:海賊船の爆発と謎の光
19世紀初頭、カナダの大西洋沿岸を恐怖に陥れていた海賊船、ヤング・ティーザー号は、その快速と狡猾な戦略で数々の船を襲い、莫大な財宝を積み上げていた。
しかし、1813年、ついに彼らの悪行に終止符が打たれる時が来た。伝説のジョン・シャーブルック卿率いるイギリス海軍のスクーナー船に、ノバスコシア州マホーン湾で追い詰められたのだ。
海賊たちは、降伏よりも死を選ぶ道を選んだ。拿捕寸前、轟音と共にヤング・ティーザー号は爆発炎上。海賊たちは、海に沈む船と運命を共にした。
しかし、彼らの物語は、そこで終わらなかった。
ヤング・ティーザー号が爆発した6月27日には、毎年マホーン湾の沖合に不気味なオレンジ色の光が現れるという。それは、海賊たちの無念が燃え盛る炎なのか、それとも…。霧の夜には、彼らの苦痛に満ちた叫び声が聞こえるという噂もある。