賃金が不自然に高いということは、求められる仕事のハードルも高くなるのです。
また、このまま最低賃金がどんどん上がるとしましょう。仕事を頑張りたい人もそうでない人も、お給料に差がほとんどなくなってくるとします。
そのような社会では、誰もが仕事を熱心にする気がなくなっていくでしょう。まさに社会主義や共産主義が失敗した理由の一つです。「働いたら負け」「頑張ったら負け」の社会が、豊かに経済成長できるわけがありません。
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最低賃金を引き上げることで、それに耐えれない企業は廃業し、一時的には倒産が増えるが、残った”強い企業”が栄えるので結果的に経済が成長する、という意見もあります。
しかし、政府の政策により、”弱い”企業を強引に倒産させることは本当に望ましいことでしょうか?必要なことなのでしょうか?
企業は労働者を雇用するときに、賃金や業務内容を定めた雇用契約を結びます。政府が強制的に最低賃金を上げることは、その雇用契約が政府の都合で強引に変えられることでもあります。
”弱い”企業を、超低金利や補助金のバラマキによって延命することは、ゾンビ企業になるだけですので私は反対です。
しかし、雇用主と労働者の両者が納得して結んだはずの雇用契約に、後から政府介入によって、無理に賃金を上げさせることが良いとはとても思えません。
雇用主側も労働者もそれぞれ都合があります。双方が納得しているのなら、もっと自由に仕事をさせてほしいのです。事情を何も知らない政府がそこに介入することは、両者にとって望ましいことではないのです。
編集部より:この記事は自由主義研究所のnote 2024年10月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は自由主義研究所のnoteをご覧ください。