刑法上の横領罪や公費の違法支出に関する何らかの罪に当たるとする指摘と思われます。これは関係者の名前や役職が出ており、聞き込み調査が可能であったり周辺事情を洗うことができる可能性はあるのかもしれない。

ただ、「上司の●●●は何処吹く風のマイペースで知事の機嫌取りに勤しんでいる。」は、当該上司による違法行為の指摘が無いにもかかわらず唐突に名前を出されており、公益通報に不必要な人格に対する誹謗中傷が書かれた記述と言えます。

⑦パワーハラスメント:被害対象が広範囲・容易に手に入る証拠が無い謎

「⑦パワーハラスメント」について。

「執務室、出張先に関係なく、自分の気に入らないことがあれば関係職員を怒鳴りつける」「出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし」という記述は、あたかも知事によるパワーハラスメント行為が非常に頻発している事を伝えているように見えて、その実は時・場所・方法・相手などの記載がなく非常にオープンであり、具体的な違法行為の記述ではなく被害対象者が広範囲であるため絞り込みが困難と思われます。

意図的に調査コストをかけさせようとしているのでは?という疑念さえ浮かぶ。

「~という」語尾も、情報源不明の伝聞情報であることを示す記述であり、その信憑性に疑いを持たざるを得ません。

さらに、「チャットによる夜中、休日など時間おかまいなしの指示が矢のようにやってくる」については、その事実を把握しているならばチャット画面のスクリーンショットが容易に手に入るハズであるにもかかわらず、そのような証拠書類が添付されてないというのはあまりにも不可解です。

意図的に添付していないというならば、それは「通報」をして実態を明らかにする意思に欠けており、この文面だけで公益通報性を否定されても仕方がないでしょう。

その他の告発文書の特徴・性質:匿名どころか接点の無い証拠添付ゼロ書面

既に言及したことも含めて、本件告発文書の性質を整理します。