チェック3:ベンチレーション

ベンチレーションのついていないヘルメットでの長時間走行など頭皮が弱りそうなイメージだが、ご安心を! ブレードランナーにはノスタルジックな雰囲気を持つメッシュスリットを含む数多くのベンチレーションがついているのだ。

ベンチレーション使いの妙

開閉機構を持たないメッシュスリットは、アゴ部の左右2カ所と帽体の両サイドに配置されている。が、実はアゴ部の左右2カ所は、ブレードランナーのヘリテイジ感を演出するためにデザインされた穴の空いていないファッションスリットなのだ。

では前方のベンチレーションは……というと、ノーズ部にしっかりと開閉機構を備えたベンチレーションが備わっている。おでこにも左右2箇所の開閉式ベンチレーションを備える。デザイン性に配慮した配置と形状なのがたまらない。

また、前頭部から取り入れ内装を通り抜けた空気を、後頭部にある大型の開閉式ベンチレーションが効果的に外部へ排出してくれるので快適だ。

ベンチレーションの操作性

走行中はもちろん、停止中であっても意外にベンチレーションの操作に手間取ることは多く、グローブをしたままだとちゃんと調整できているのか分かりずらいことも。

ブレードランナーのベンチレーションはグローブをしたままでも軽い力でパチパチッと調整が可能! たしかな手応えがグローブ越しでも伝わってくるので、何段階調整したかもしっかりと分かる。とくに前方から風を大きく取り入れてくれるノーズ部のベンチレーションは、走行時でもササッと調整できた。

オプションのシルバーミラーシールドクリアベース装着

現在、おでこの左右2箇所の開閉式ベンチレーションをさらなる快適性と操作性向上を追求して改良中とのこと。

チェック4:装着時の疲労度

首への負担や疲労度に関わる重要なポイントとして、ヘルメットの重さがある。もともと強いか首を鍛える人生を送っていない限り、乗れば乗るほどその負担は大きい。

ブレードランナーの重量は約1450gにおさまるように設計されており、フルフェイスヘルメットとしては軽い部類に入る。

装着時の首への負担が少ない重心位置

ブレードランナーを被った瞬間から、衝撃の「軽ッ!?」感があった。軽い部類といっても約1.5kg、だが走行中もその印象は変わらず、感覚的にも「フルフェイスを被っている重さではない」と感じるほどだった。

その答えはヘルメットの重心位置にあった! アゴ側が長い作りになっているので、後方に重心位置がくるように設計されている。これにより装着時でもヘルメットの重みがかかるポイントが普段頭を支えてるポイントと重なるので、ヘルメットによる首への負担が極端に軽減されているのだ。

前傾姿勢になるバイクでも首への負担はそこまで感じなかった!

優れた空力性能で負担減

巡航速度の高い高速道路では速度域もさることながら、トンネルから出た瞬間の横風やトラック通過時、突然の強風などに見舞われることも多い。帽体の空力性能が低いとヘルメットが風を受けてのけぞったり横風で振られたり、速度域によっては走行風でブルブルとヘルメットが揺さぶられることも。

ブレードランナーを実際に装着して走行したが、頭を左右に振っても妙な挙動は一切なく、車線変更時に横を向いた時でも普段感じる一瞬頭を持っていかれる衝撃もほぼ感じられなかった

その恩恵は形状によるもの。上から見ると後部の丸さが削られており、シールドも四角形を意識した設計になっていることがわかる。これは正面から来た風が後ろで風がぶつかることを防ぎ、横揺れも防ぐため。

泉地さん曰く、走っていて快適であることを重視した形状だそう。まさにどんな速度域や状況下でも走行風がスムーズに流れていく極上の空力性能だった!

3タイプの帽体サイズで体格にもフィット

ブレードランナーはXS〜XXLまでと、うれしい6サイズ展開。しかもワンサイズの帽体に内装などの厚みでサイズを変えているのではなく、帽体サイズがちゃんと分けられているのでサイズごとのバランス感もしっかり取れているのがさすが!

XS/Sがスモールサイズ、M/Lがミドルサイズ、XL/XXLがラージサイズになっている。頭のサイズだけでなく体格に見合った帽体サイズになっているので、これまた負担が軽減されているのだ。

左:XS/Sのスモール帽体 右:XL/XXLのラージ帽体