LMは共通のプラットフォームに入念なチューニングを行った

900万円のアルファードがレクサス LMになると1500万円もするのはなぜ?その理由と魅力を徹底検証!
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

共通のGA-Kプラットフォームは、スライドドアの採用によって開口面積が広く剛性確保が難しいとされるボディ骨格を強化するため、リア床下ブレースをともに採用。フロントのラジエーター横のブレースは、ヴェルファイアとLMにはありますがアルファードは未装着です。

さらにLMでは骨格の接合に、レーザースクリューウェルディング、短ピッチ打点技術、構造用接着剤を適材適所に使用。高剛性接着剤を使用することにより、接合剛性を高めつつ、フロアの着座位置に近い部分は高減衰接着剤に置き換えることで、振動レベルを低減しています。

また主要骨格部材には、ハイテン材やホットスタンプ材、スライドドアにはアルミニウムを採用。ボディ外板も含めて約30kgの軽量化により、重量を増やすことなく、従来型比で約1.5倍のボディねじり剛性を確保することで、操縦安定性と乗り心地の向上。さらにNV性能(ノイズ/バイブレーション)の低減にも貢献しています。

フロントのマクファーソンストラット式、リアのトレーリングアーム式ダブルウィッシュボーン式のサスペンション形式、周波数感応型のショックアブソーバーは共通(アルファードはExecutive Loungeのみ)。

LMは、さらにアルミ鍛造キャリアの採用や、フロントサスペンションのロアアームにハイテン材を採用することで走りの質感を向上させるなど、見えないところに数々のチューニングが施されています。

これは、いまやグループ企業となった世界中のメーカーが採用しているやり方で、価格設定が高くても売れるブランドの車両には、よりコストを掛けて同じ基本骨格であっても高い性能を実現してブランド価値を引き上げています。