■催眠術で強盗

 1900年代には、催眠術が原因で発生した犯罪がいくつも報告されている。逮捕者の多くは、体が自らの意志に反し、見えない力によって動かされたと主張していたという。1923年、ドイツの研究所から700万ドイツマルク(現在の日本円でおよそ4億円)相当の設備が盗まれる事件が発生し、関与した疑いで1人の女性が逮捕された。しかし、その女性は2人の男から催眠術をかけられたと供述。実際、その男2人には過去にも女性に催眠術をかけた前科があり、女性は釈放されるとともに、男らは刑務所送りになっている。