左手にはキッチンがあり、テーブルやチェアも用意。大きな窓からたっぷり光が入る作りとなっており、コーヒータイムやランチタイムもしっかり楽しめそうだ。

勤務時間中にジムで体を鍛えてもよいとのこと(筆者撮影)

地下には大きなサウナやジム、スタッフ専用のバーまであり、スタッフは勤務中にジムで体を鍛えて良いそうだ。こんな環境なら、みんな楽しそうにしているはずである。

さっそく、取材依頼を快諾してくれた最高事業成長責任者(Chief Growth Officer)のDaniel Rantala氏に話を伺った。

事業の成功と労働時間短縮を両立させる経営方針

2児の父であるDaniel Rantala氏。家庭と仕事の両立を考えた対策を打ち出している。(筆者撮影)

――フィンガーソフト社の会社紹介をお願いします。

Rantala: フィンガーソフト社は2012年にワンマン会社としてスタートしました。当社が2012年9月に発表したアプリゲーム『Hill Climb Racing』は、翌年の2013年には米国で10位、全世界では7位のダウンロード数を誇るゲームとなり、たった1年でダウンロード数が1億を超えるヒットゲームとなりました。

2016年には『Hill Climb Racing2』をリリース。Hill Climb Racingの中国語版は、中国モバイルの「アウトスタンディング・ゲーム・オブ・ザ・イヤー2015」アワードでベスト・イノベーション部門を受賞しました。

最初の数年間はフィンランドの田舎にある一軒家がオフィスだったんですよ。ロックバンドのような創造的な自由と精神でHill Climb Racingを創り上げた当社は、今もその精神を大切にしています。100名以上のスタッフを抱える企業に成長した今も、スタッフ一人ひとりが自由に創造できるよう、給与をはじめ、福利厚生の面で働きやすい環境を提供しています。

――日本のサービス残業とは真逆を行くフィンガーソフト社の「80%勤務」とは?