ユベントスはこの夏、チアゴ・モッタ新監督を迎え完全にチームを一新した。DFリッカルド・カラフィオーリ(アーセナル)を逃したことを除けば、補強は順調だったのではないだろうか。
アストン・ビラからMFドウグラス・ルイス、アタランタからMFトゥーン・コープマイネルス、ニースからMFケフレン・テュラムを迎え中盤をテコ入れ。また特筆すべきはモンツァから獲得したGKミケーレ・ディ・グレゴーリオだ。戦略家として知られるモッタ監督の「モダンで手堅い」戦術には欠かせない足元でのボール扱いを得意とする選手であり、ユベントスでどこまで通用するのか、活躍に期待が集まっている。
攻撃陣には、両サイドのウイングからセンターフォワードまでこなす万能アタッカーFWニコラス・ゴンザレスと、2017年から今年6月までポルトを指揮したセルジオ・コンセイソン監督の息子FWフランシスコ・コンセイソンがレンタル移籍で加わり、新風を吹きこんでくれるに違いない。
勝者:サウジ・プロフェッショナルリーグ(番外編)
番外編として、サウジ・プロフェッショナルリーグを勝者として捉えるかどうかは意見が分かれるかもしれないが、欧州5大リーグの移籍市場において偉大な役割を果たしていることは否めない。
同リーグを代表するアル・ヒラルは、ブレントフォードからFWイバン・トニーを4750万ユーロ(約74億円)で獲得。FWクリスティアーノ・ロナウドを擁するアル・ナスルは、RBライプツィヒから期待のDFモハメド・シマカンをお買い得な移籍金(4500万ユーロ/約70億円)で獲得した。
また、マンチェスター・シティからDFジョアン・カンセロが、2,500万ユーロ(約40億円)でこちらもアル・ヒラルに移籍。そしてアストン・ビラからは、25歳のウインガーFWムサ・ディアビが、アル・イテハドに加入した。
将来を期待される若手や伸び盛りの中堅層が移籍することが増え、サウジアラビアの移籍市場の戦略は変わってきたと捉えられている。この傾向はリーグ全体の発展に間違いなく影響を及ぼしており、今後サウジリーグが欧州5大リーグと肩を並べる日がくる可能性も否定はできないだろう。