最後に最も「重い」と感じたのはGSX-8Rだ。サイドスタンドの角度が他の2台よりも寝ぎみということもあるが、ハンドル位置が高いということも理由にあげられる。車両を起こす時にハンドルが高いため、腕力のみで車体を起こしがちになるためだ。そんな場合は、車両のタンクに腰が当たるように立ち、腰でタンクを軽く押しつつハンドルを持って車両を立てると起こしやすい。サイドスタンドから起こすときに重く感じる要因となったハンドルだが、実際に押し引きする場面では、そのハンドルの高さが取り回しのしやすさにもつながっていた。

重いといっても、車両重量は200kg前後。昔のナナハンに比べたら遙かに軽い。
400ccクラスがちょっと重くなった程度なので、どの車両も取り回しで苦労することはさほどないはずだ。

スペック上のシート高と、実際の足着きの違いは???

まずは、身長163cm、体重60kgのテスターが跨がっている状態を見てみよう。

CBR650R
GSX-8R
YZF-R7
CBR650R
GSX-8R
YZF-R7

続いて身長173cm、体重65kgのテスターの場合。

CBR650R
GSX-8R
YZF-R7
CBR650R
GSX-8R
YZF-R7

CBR650RとGSX-8Rのシート高は共に810mm。YZF-R7は835mm。
数値だけを見ればCBR650RとGSX-8Rの足着きが同じぐらいに良く、YZF-R7はそれよりも悪いだろう、という印象を受け得るが、実際に跨がった感想はテスターによってまちまちだったのだ。

具体的には、シート高が同じはずのCBR650RとGSX-8Rで、3名の中で最も身長の高い173cmのテスターはCBR650Rを最も足着きが良く感じ、最も小柄な身長163cmのテスターはシート周りがシェイプされているGSX-8Rが最も足着きが良く感じた。