ただ、この「タイムマシン経営」が徐々に難しくなってる側面もあって、それは要するに「オリジナル」がそのまま日本に参入してきちゃう例が増えてる事なんですよね。
「SNSってのが流行ってるらしい、日本でもやろう!」でできたmixiもGREEも、TwitterやFacebookやInstagramや、グローバルSNSに直接上陸されたらあっという間に潰されちゃいましたよね。
「日本版●●」の入る余地がなくなってきちゃってる。
「こういう市場環境の変化」が、「活躍できる人のタイプ」をもまた変えていく流れが起きているんですよ。
つまり、平成時代の王道パターンだった「タイムマシン経営」を成功させるには、「すでに海外の実例としてある正解」を「一日百件電話かける熱意と行動力」で一気に実現する事が必要なんで、こりゃもう「外交的な陽キャの体育会系ビジネスマン」の独壇場みたいな感じではあった。
一方で、そういう「タイムマシン経営」が徐々に機能しなくなってくる時代には、むしろ「陰キャの妄想力」が必要になってくるんですよね。
「本来こういうものがあるべきなんではないか」と、陰キャ寄りの個人の頭の中で延々時間をかけて細部の細部まで考えられたような「理想のビジョン」があるようなものでないと、グローバルにちゃんと売っていくことができない。
「平成時代に日本で活躍したベンチャー」で海外展開できてるところってすごい少ないんですよね。
ある意味で「タイムマシン経営バリバリやります」型のカルチャーだと、「日本発である」意味が薄くて世界で戦えないギャップみたいなのがあるような?
陰キャの妄想力の結晶みたいなアニメファンは世界で10億人に達し、年間3兆円近い売上になってるけど、陽キャ寄りの民放テレビドラマとかぜーんぜん海外プレゼンスないですし。
「IT」系でも、グローバルにまあまあ戦えてるのは、創業者がガチの哲学書みたいなのを書いてるSmartNewsとか…