ちなみにイタリアの天才物理学者カルロ・ロヴェッリのベストセラーは『時間は存在しない』という署名だが、「物理学者」という商品名だとどんな腕時計になるのか見てみたい気がする。

マインドフルネスの源流は仏教、アジア圏に逆輸入もあるか

腕時計という身近なアイテムによって、時間の概念が再定義されつつ状況は、時間の捉え方だけではなく生き方をも問い直す良い機会になりそうだ。

長時間労働やサービス残業の問題がなかなか解消されない日本社会にこそ、マインドフルネスの実践が必要といえるかもしれない。そんな日本でも、最近は「もっと自分の時間を大切にしたい」という思想の萌芽が若い世代の発信から感じられる。

そもそも、「マインドフルネス」は仏教用語の「サティ」を英訳したもので、仏教を源流とする考え方だ。欧米での盛り上がりを受け、10年ほど前から日本を含むアジア圏への「逆輸入」が始まり、今に至るという状況。マインドフルネスの本場として、「今を大切にする」を実践できるような社会になっていけるだろうか。

(文・Techable編集部)