42ミリコレクションと新作2モデルとも、現在はHumismのサイトで通常購入が可能だ。

Image Credits:Kibidango

シンガポールを拠点とするHumismは2017年の設立。時計ブランドでありつつアートスタジオとして「時間の再考」を提唱、時計をアートキャンバスに見立てて視覚的な美しさを追求している。

“現代社会で時間に押し付けた、人々の生活を数字で縛るという役割”を、同社のデザインによって否定。「現在」が常に流れ去っていく時の美しさに気づかせるという。

Image Credits:Humism

上で紹介したREAL TIMEやSTUNDと同じように、「“現在”とは事前に計画して過ぎ去っていくものではなく、かけがえのないものとして享受するもの」と語るHumism。ムーブメントの動き(時間の経過)が生み出す美しさ、哲学的な意味からインスピレーションを受けているという。

哲学者たちが培ってきた時間の概念を問い直すPhilosopher

哲学といえば、イタリアの時計ブランドであるTrifoglio Italiaの新作は『PHILOSOPHER / フィロソファー』という名称だ。ユニークな回転盤ウォッチを手掛けてきたトリフォグリオが、1本の針で時刻を示す「ワンハンドウォッチ(一針計)」を生み出した。

効率性を追求する現代社会において、1本しかない針が時を刻むことで、時間という概念について改めて考えさせてくれるという。古代ギリシャの哲学者たちが思索を重ねてきた「時間」という概念に独自の解釈を加えたPhilosopherの裏蓋には、プラトンの肖像がレーザー刻印されている。

また、派生モデルとして「Memento mori/メメント・モリ」も特別限定で展開された。名前の通り文字盤に配されたスカルモチーフが人生の時間が限られていることをストレートに伝えてくれる。

4月の日本販売開始時プレスリリースによると、ソクラテスの弟子プラトンは「惑星の運動が時間を進めている」と考え、さらにその弟子のアリストテレスは「時間とは物事が起こる順番、その前後関係により決まる」と定義したとある。