ここで問題なのは、斎藤幸平さん自身が個人として一般的に言われるような「いい人」かどうかではありません。それはどうでもいいです。メディアがどのような意図でこの番組を作ったのかも、どうでもいいです。

私が「左派やメディアはすごいな、恐ろしいな」と思うのは、「極左でも、いい人なのかもしれない」と視聴者に思わせることができる力です。

斎藤幸平さんの、ご自身の「見せ方」が上手なのも当然あるかと思います。

さきほど紹介した斎藤さんの「愛国発言」は番組の一番最後の発言なのですが、それまで番組を見た視聴者は「斎藤さん意外と話がわかる人かも」と思ったと思うので、最後に露骨に保守や一般人に更に媚びて、「やっぱりいい人だ」と思わせている気がします。この愛国発言が、もし番組の冒頭にあったらかなり違和感を感じる人が多いと思います。

気づかないうちに世の中に左派の価値観が浸透し、人々の価値観が全体的にに左に傾いているので、「極左」と言ってもそこまで多くの人々とかけ離れている価値観ではない、ということかもしれませんね。

(下の図で言うと、社会の多くの人の価値観が”ケインズ”くらいであれば、”マルクス”はそのすぐ隣ですしね)

実際、「保守」と言われる自民党や維新の中にも、左翼的な政策を掲げる人が非常にたくさんいます。(どこが保守やねん!と思います)

番組内ではひろゆきさんが、「左派はやり方(見せ方)が良くない」「もっと一般人に興味を持ってもらえるようなやり方でするべき」と一般人に広げるためのアドバイスをします。これが番組のテーマだと思います。

つまり「左派は(内容は悪くないのに)伝え方が悪いから、伝え方を工夫すべき」。

ここで騙されそうになるのですが、違います。左派は「内容が悪い」のです。左派思想そのものが、社会を衰退させ全体主義化させ、結果として個人の自由や生命を奪ってきたのです。

内容は悪くないのに~、みたいに勘違いさせる刷り込みやめてほしいです。