さらに、数千本…あるいは数百万本の中から、幹に空洞がある木を自動で検出するツールも間もなく登場予定です。すでに強力だった当社のソリューションが追加のAIツールで超パワフルになります。

――最新の研究結果によると、2013年から2022年の9年間で東京の樹冠被覆率は9.2%から7.3%に減少したということですが、これは先進国の中では低い方でしょうか。

Tokyo’s urban tree challenge: Decline in tree canopy cover in Tokyo from 2013 to 2022より、東京23区の2022年の樹冠被覆率

Péter:とても低いと思います。ほかに「住民1人あたりの木の数」という見方もあるのですが、人工1400万の東京都に木は1400万本もないでしょうね。世界各地では住民と木の数が同じか、木の数が住民数を上回るところがあります。

東京の望ましい樹冠被覆率は、今の3倍の27%は欲しいですかね。少なくとも21%あればだいぶ良いでしょう。ただし、これはやや長期的というか中期目標に当たる数字です。まず最初にできるのは、今ある木々を守ること。木の成長には数十年がかかりますから。

――「greehillの技術と〇〇の予算があれば、東京の樹冠被覆率を〇年までに〇%にできる」みたいなことって言えますか?
Péter:可能な限り迅速に樹冠被覆率を大きく改善するうえでは、複数のレベルが存在します。既存の木を守った次の段階は、「レベル0」。ベースラインまたはベンチマークに当たり、インベントリを作成して今あるものを把握する段階です。当社がベンチマークを提供するので、新たに木を植えるべきロケーション、およびその場所で最も効果を発揮する種類の木を選んで植えます。

次に「レベル1」は、運用メンテナンスです。街路樹の構造、健康状態、他の木や構造物との接触状態などの観点からハイライトして、剪定が必要な木を特定することができます。