島の中心に聳える雄山をバックに走るのも、ド迫力。海の青と空の青、そして山の緑だけの世界。大人の夏休み、満喫中です!
異世界に迷い込んだかのような新鼻新山
三宅一周道路沿いに位置する観光名所の一つに「新澪池跡」というのがあります。これは名前の通り池の跡で、かつて火口湖だったところが溶岩流に飲まれて水蒸気爆発を起こして干上がったというもの。その凄まじさは感じることができますが、今ここから見えるものはただの窪地。これではあんまりありがたみがないですよね。
それでもここに寄ったのは、道の反対側にもう一つ目的があるからなんです。
新澪池跡の駐車場の道の反対側、ガードレールがわずかに切れている隙間から、細い林道が伸びています。そこに歩いて入っていくと、こんなト◯ロっぽいトンネルを抜けて海岸に出ることができます。
すると目の前にはこんな世界が。
これが「新鼻新山」。三宅島の中では一番インパクトのあるジオスポットと言って良いでしょう。「山」と名前がついているのですが、普通の山とはちょっと違います。そうです、ここの地面は全て火山からの噴出物なんです。青い空と青い海がなければ、まるで月や火星とも見違えるようなこの光景は、紛れもなく東京都内のものなんですよ。
足元の砂のようなものは「スコリア」(塊状で多孔質の火山噴出物)と呼ばれています。1983年の噴火の際に火口から噴出した岩石や火山灰が積もってできたこの丘は、三宅島エンデューロレースで使われる七島展望台付近と同じ、このスコリアの感触を足で楽しむことができます。
歩いて崖の先端まで行くこともできますが、観光協会の方に聞いたら「けっこう崩れたりもしますので、危ないのでオススメしません」と言われました。帰ってから確認したら、僕が最後にここを訪れた2018年と比べると、かなり崖の形が違っていました……。