(2)街中の充電スポットにおけるEV昼充電の促進

■ 予備実証実施期間:令和5年11月(3週間)

■ 実証実験参加者及び介入内容

  • EVの充電サービス事業者(ENECHANGE株式会社)の顧客を無作為に以下のグループのいずれかに割り当て、実験期間の間に同事業者の充電スポットで1回以上充電をした人を対象に効果を検証しました。

  • 比較対象としてナッジを提供せず、充電サービス事業者のスマートフォンのアプリでEVの充電内容を記録するグループ(対照群:180人)

  • 対照群の内容に加え、昼充電の意義として再生可能エネルギーの比率の高い時間帯における充電がCO2排出削減に貢献することを伝えるとともに、少額の金銭的インセンティブとして昼充電の実施に応じてクーポン(1回当たり50円相当)を提供するグループ(介入群:179人) 

■参加者毎の期間平均炭素強度の算定について

  • 本事業の実施事業者(株式会社電力シェアリング)が開発した独自特許技術(電力消費の昼シフト等による環境価値を定量的に算定・相対評価した上で消費者に見える化し、同環境価値の取引を可能とする技術)を用いて、参加者毎の期間平均炭素強度(CO2排出係数:g-CO2/kWh)を算定しました。

■ 結果

  • 対照群と介入群の間の比較において、昼充電実施者の割合に関して統計的有意差が検出されました。昼充電実施者の割合は、対照群では58%であったのに対し、介入群では90%となり、昼シフト・上げDRの効果としての昼充電実施者の増加率は54%となりました(図3)。