本予備実証においては、複数のナッジの要素を組み合わせた介入を実施しており、結果からはどの要素に効果があったのか、要素間の相乗効果があったのか等については識別できず、今後の本格実証における課題として残っています。また、実施期間や実験参加者数に関して小規模で実施した予備的な実証実験であったことから、本格実証においては、実験期間を延長したり、より多くの参加者に協力いただいたりして実施する予定です。

■ 今後について

  • 令和6年度においては、令和5年度の予備的な実証実験の結果を踏まえて、実証実験の参加人数や実施期間、介入内容の見直し(とりわけ、どのナッジの要素に効果があるのか、要素間の相乗効果があるのか等について)を行い、EVのユーザー団体(一般社団法人テスラ・オーナーズ・クラブ・ジャパン等)や充電サービスに関わる事業者(ENECHANGE株式会社)、昼充電に係る団体(EV昼充電協議会等)、複数の地方公共団体等との連携により、社会実装時のビジネスモデルを念頭に、ナッジ等の行動科学の知見を活用した自発的な行動変容や機器制御を通じて、自宅及び街中それぞれにおける本格的なEV昼充電の実証実験を実施する予定です。

  • また、社会実装に当たっては、株式会社電力シェアリングが開発した上述の独自特許技術により、国際的に導入が検討されているHourly Matchingの手法に基づいてEVユーザーや一般消費者、プロシューマ等を含む地域全体脱炭素努力の効果を見える化することで、地域と市民の主導により地域脱炭素を実現するBI-Techモデルを構築し、日本発の先駆的なグリーンイノベーションの好事例とすることを目指しています。

■ 関連する報道発表等

  • 環境省ナッジ事業の結果について~再エネの有効利用に向けたEV昼充電の促進~ 

   https://www.env.go.jp/press/press_03007.html