――日本人の環境意識って高い方だったんですね。あまり実感がありませんでした…
Gregory:カーボンオフセットは国や企業にとって競争手段になっています。拘束力のある規制が敷かれているので、選択肢はありません。安価な人件費ではなく、環境へのインパクトを競い合う時代です。日本のエネルギー効率は、EUや韓国、中国、アメリカを上回っていると認識しています。
ESG対応やカーボンクレジットという技術の進化に伴い、エアコンや冷蔵庫など家電の省エネ化が義務化されていますが、日本はこの分野で大きな進歩を遂げています。日本のインフラは原子力と太陽光、風力発電を組み合わせた強固なものです。一方で、中国は石炭を使う火力発電所を新設している状況です。
――日本市場は有望ということですか?Gregory:はい。今は円安ですし日本経済は鈍化してはいますが、人々の生活水準は高いところで安定していて、社会的価値観もしっかりしています。日本で事業を始める理由は経済状況ではなく、環境保護やサステナビリティといった「資本主義モデル」以外の側面が第一の重要なファクターです。