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カーボンクレジットの需要および価格は、国ごとに大きく異なります。たとえば1キロ分のカーボンクレジット価格は中国で5ドル、韓国で10ドル、日本では高くて40ドルですが、ヨーロッパでは200ドルにもなるんです。私たちは、世界で高く評価されているESG目標と、より低価格のカーボンクレジットがある地域のユーザーからのマイクロオフセットデータを結びつけることで、裁定取引の可能性があると見ています。これにより、特定の市場において他のカーボンクレジットよりも価値の高いカーボンクレジットを創出することができます。

――「裁定取引」は分かるのですが、このフレームワーク全体は何がきっかけで思い付いたのでしょう?
Gregory:私は、環境保護の取り組みは「宣伝広告」に似ていると考えています。トレンドとライフスタイルを作り出すという意味で。街中でよく見かけるランナーたちのような、高い環境・健康意識を共有するコミュニティを作りたいというか…エシカル消費層ですね。たとえば、セレブに人気のFIJI Waterは、環境保護へのコミットを謳っています。一部の消費者は、こうした商品を購入することで生き方や価値観を表明しているのです。

行動変容を促す点で、「環境保護の取り組みは宣伝広告に似ていると語るGregoryさん。Image Credits:EaaS.Global

R&Dと技術革新に4年を費やして構築した当社のEaaSプラットフォームは、人間・法的枠組み・ブロックチェーンやAIなどの技術・データセットといった要素を結び付けるデータフレームワークです。

何より重要なのは戦略です。当社は、AIテクノロジー中心の戦略から人間中心の戦略にシフトしました。人間中心戦略こそが、人類が生き延びるための唯一の道筋だからです。AIは生き残る力を与えてくれません。テクノロジーだけが残ったとしても、人間が存在していなければ無意味ですよね。