つまり、コミュニティとしての努力、社会的な取り組みということです。「自分だけ頑張っても何も変わらない」と考えてしまいがちですが、それは違うんですね。1人1人が重要な存在であって、変える力を持っています。

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――実際にアプリを使用するのは、一般消費者と顧客企業の従業員なんですね。
Gregory:アーリーアクセスは少数ユーザーに限定されますが、エンドユーザーは一般消費者と顧客企業従業員の両方です。B2Bケースでは、顧客企業の従業員がアプリをインストールします。企業は炭素排出量を削減できるし、エネルギー効率も改善されます。炭素排出の追跡やレポートも簡単になります。

さらに、アプリで収集されたデータを利用して高付加価値のカーボンクレジットが作成されます。企業はそこから利益を得られるのです。B2B市場は税制上の優遇措置があるので規模が大きいですね。

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一方、非中央集権型Web3分野におけるカーボンクレジット市場は普通はB2Cではないので、一般消費者には販売されていません。ですが、一般消費者がこのアプリを使えば、「企業だけでなく社会全体がベネフィットを得る方法」について貴重なデータを提供してくれます。そのための報酬システムです。

B2CでもあるEaas.Globalのアプリでは一般消費者も報酬を得られる。Image Credits:EaaS.Global

カーボンクレジットの地域価格差に見る裁定取引の可能性

――このプラットフォームから、EaaS.Globalはどうやって利益を得るのですか?
Gregory:データを収集してカーボンクレジットを生成し、その収益を元にB2B取引または取引所などの公開市場でオフセットを創出します。当社はブロックチェーン技術を活用することで、かなりのトラクションを獲得しました。「口約束」に近い従来のカーボンオフセットとは対照的に、当社のオフセットは信頼性が高く検証可能なデータに基づいているからです。