チャート:NFPは増加トレンドを維持するも伸び鈍化、失業率は2021年10月以来の高水準

NFP24jul_nfpss (出所:Street Insights)

チャート:民間サービスの雇用、2021年1月に開始した増加トレンドで最小

NFP24jul_ps (出所:Street Insights)

5月分0.2万人の下方修正(21.8万人増→21.6万人増)と合わせ、過去2ヵ月分では合計で2.9万人の下方修正に。2023年以降では、18回のうち速報値ベースで15回目の下方修正を迎えた。以前から筆者が指摘し2023年7月に入ってウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙も記事で取り上げたように、NFPは労働市場を過大評価している可能性が引き続き意識される。5月分:21.8万人

チャート:NFPと修正幅(グレー枠は2023年以降の修正幅)

nfp24jul_rev (出所:Street Insights)

サービス部門のセクター別動向は11業種中で6業種で増加し、速報値ベースでの前月の9業種を下回った。今回最も雇用が増加した業種は10カ月連続で教育・健康、次いで夏季休暇シーズンとあtて娯楽・宿泊、政府が並んだ。一方で、情報、その他サービス、金融、専門サービスは減少。公益は横ばいだった。

(サービスの主な内訳)

NFP24jul_nfpsecs (出所:Street Insights)

財生産業は前月比2.5万人増と、3カ月連続で増加。業種別をみると、建設が増加トレンドを維持し、製造業も増加に反転。ただし、鉱業・伐採が減少した。

NFP24jul_nfpsecg (出所:Street Insights)

チャート:業種別、雇用の増減

NFP24jul_nfpsecss (出所:Street Insights)

チャート:20年2月との比較、民間サービス部門は前月の4.8%増→4.7%増と28ヵ月連続でプラス圏をたどると共に上げ幅を広げた。政府を含めたサービス部門の11業種中、当時の水準を超えた業種は10業種と、前月の10業種から減少した。輸送・倉庫、専門サービス、情報、金融、公益、卸売、教育・健康、小売、政府、娯楽・宿泊となる。その他サービスのみ、マイナスをたどった。