立場で異なる視聴率

 仕事場での立場でも視聴率は異なった。

『新プロジェクトX』全世代で高い離脱率…現代と齟齬、現実を無視した感動演出
(画像=(C)次世代メディア研究所,『Business Journal』より 引用)

「役員・部課長」などの管理職は第2話以降で1~2割の減少となった。「非管理職」では、男性も女性も第3話までに3割ほど脱落した。そして「非正規」も落ち方がひどい。男性は第2話で3割減、女性は回を追うごとに1割ずつ減り、第4話では3割減となった。

 同番組は基本的にプロジェクトのリーダーとその命を受けたエリートたちの物語だ。その構造に「非管理職」や「非正規」の人々は共感できなかったようだ。しかも登場したヒーローたちは全て男性。「男たちは頑張った」と独特のナレーションが繰り返されるたびに、引いてしまった女性が少なくなかったようだ。「非管理職」も「非正規」も、女性は3割前後が脱落していた。