一に立地、二にオーナーの力量、三に従業員の安定化

 では経営に成功するFCオーナーと失敗するFCオーナーの差を生む要因はどこにあるのだろうか。

「明暗を分けるのは一に立地、二にオーナーの力量、三に従業員の安定化・定着化です。コンビニの経営がうまくいくための条件は、まずは立地に恵まれていることです。車客が大半の店舗の場合、『いかに車が出やすい駐車場か』なども売上を左右します。また、オーナーが従業員のマネジメントをしっかりとできているかも重要です。シフトに簡単に穴をあけるような従業員が多ければ店は成り立ちません。コンビニの経営は24時間休みない駅伝を走っているようなものなので、どこかの時間帯でブレーキが掛かってしまうと、次の時間帯のシフトにも影響を及ぼします。それぞれの時間帯でこなさなければならない仕事を各自がしっかりとやり切って、次のシフトの従業員に店を託す。この連続です。失敗しているオーナーの大半は、従業員のマネジメントをはき違えているケースが多いです。ただ、口で指導していればよいのではなく、仕事の背景や意義、目標数値にまで言及して従業員に伝える必要があります」(同)

 ちなみに22年度に閉店したローソンの店舗数は全体の2%未満である。本部による一定のサポートがあるなか、経営手腕があり立地に恵まれれば長年オーナーとして経営し続けることができる。FCオーナーとはいえ経営者であり、労働の延長線上で考えてはいけないことを本取材を通じて実感した次第である。

(文=山口伸/ライター)

提供元・Business Journal

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